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​音を聴くな、太陽をその身に受胎せよ。

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STORY

奇跡の音絵巻と、陽気な妖怪たちの終わらない旅 

 

​​​最高峰の技術と大阪のノリが激突する、予定調和一切なしの“妖怪バンド”。それがTHE SUPER 3(TS3)だ。ステージを降りればただの変人のトリオかもしれないが、楽器を持てば別次元のサウンドを生み出す。

その核となるのは、強烈な個性を持つ3人の「異能」たちである。

エルヴィン・ジョーンズやトニー・ウィリアムスに影響を受けたアジア大陸的なグルーヴを放つドラマー・平山惠勇。ジャズ・フュージョンから現代音楽までを駆け巡り、ジャコ・パストリアスを敬愛する藤村竜也(A/E.Bass)。彼は、「ここしかない」という絶妙なタイミングを冷静に計算し、非日常のレベルまで笑いを増幅させる才能を持つ。ウケを狙いながらも巧まずして聴衆を惹きつけ、その笑いを芸術の次元にまで高め、バンドを掻き回す予測不能の仕掛け人でもある”ベース芸人”だ。そして、ジャズピアニストで作・編曲家だった国府輝明を父に持ち、9歳の頃より父からクラシックとジャズの基礎を学び、キース・ジャレットや現代音楽の巨匠パウル・ヒンデミットの影響を受け、またブルースやR&Bなどの底流に流れる黒人教会音楽の真髄を現場で吸収してきた国府利征(A.Piano / Key)。

この3人がぶつかり合う時、「緻密なルールの下で行われる、圧倒的な逸脱」が起きる。例えばバース8小節、サビ8小節、コーラス8小節といった構成は厳格に守り抜き、その枠組みの中で、パウル・ヒンデミットの「拡大和声(3次元的根拠)」などを用いてコード進行を即興で再構築していくのだ。

TS3の真骨頂は異常なまでの「阿吽の呼吸」にある。事前の打ち合わせなど一切ない即興の真っ只中、「ここはブレイクだ」と一人が閃いた瞬間、三人の思考が完全にシンクロし一糸乱れぬ完璧なブレイクがキマる。リスナーはおろかメンバー自身でさえ予測不可能であるにも関わらず、出てくる音は緻密に計算されたような完璧なストーリー性を持つ音楽となって現れるのだ。

“他者には絶対に真似できない、彼らにしか演奏できない音楽”。それが THE SUPER 3 の音楽である。

このコンセプトが完全に固まったのが、2012年8月19日『OKITSUMO JAZZ FESTIVAL』の白熱したステージだった。

フェスのプロデューサー・的場敏訓氏が密かに録音を仕掛けていたこの日。シリアスで宇宙的な即興のド真ん中で、突如ディープ・パープルの『Black Night』や、ウェザー・リポートの『Birdland』、さらにはジェームス・ブラウンの『Sex Machine』が乱入した。これは、真の芸人が放つ一撃のように、大真面目にタイミングを計算し、巧まずして放たれた極上のエンターテインメントなのだ。あまりの凄さと芸術的なまでのギャップに、我々も聴衆も圧倒されながら思わず笑ってしまう。

後日音源を聴き返して、メンバー自身が驚愕した。完全な即興でありながら、歴史的瞬間を捉えた奇跡の「音絵巻」が記録されていた。

「絶対に世に出したい」と奔走するも、ある事情から一旦CD化は見送り、この記録は「歴史的秘蔵音源」として10年以上もの長い眠りについた。

しかし、極上の音楽は時空を超える。幾度の困難を乗り越え、ついにその強固な封印が解かれる。TS3が目指すのは小難しい理屈ではない。圧倒的な音楽性と大阪(関西)のコミカル的要素、予期せぬ展開への驚き、そして演奏の最中に起こる深い感動だ。

台本を逸脱した究極のインタープレイと綿密に計算された楽曲が巻き起こす、愛と感動に満ちた音宇宙旅行。妖怪たちが解き放つ奇跡のシンフォニーを、ぜひあなたも一緒に体験してほしい。

妖怪バンド
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